A: 「撤退」とは一般に株主が変わること。
保険会社に関して、「撤退」という用語が使われる場合、一般にその保険会社の親会社が、子会社
である保険会社の株式を第3者に売却・譲渡して経営から退くことをいいます。
つまり、「撤退」は株主の変更、すなわち親会社がかわることであり、その保険会社自体が消滅し
たり倒産したりするわけではありません。 当然のことながら、株主が変わったからといって、保険契約の内容を保険会社の都合で勝手に変更することはできませんので、その保険会社が保有する保険契約は「撤退」後もそのまま継続されます。
ですから、ある外資系保険会社に関して撤退のニュースが報道される場合、記事をよく読むと、
「XX国の金融グループ○○カンパニーは、子会社である日本の○○生命の全株式を△△社に譲渡し、日本での生命保険会社の経営から撤退する見通しとなった」というような記述になっているはずです。
親会社の変更ですので、「撤退」後の社名変更は考えられます。
もちろん、「撤退」は外資系の保険会社のみにありうることではなく、株式会社の形態をとる国内資
本の保険会社にもありうることであり、過去実際に親会社が変わった国内資本の保険会社も存在します。
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